飯田隆史【無財の七施-2 〜和顔悦色施(わげんえっしょくせ)〜】

こんにちは

飯田隆史です。

お釈迦様は、財が無くともできる布施行を

無財の七施として教えられています。

二つ目は「和顔悦色施(わげんえっしょくせ)」です。

優しい微笑みを湛えた笑顔で人に接することをいいます。


笑顔は、時として人生の苦しみ・悲しみを癒してくれますね。

昨日、被災地の方がインタビューに答えられていた言葉が

心に残りました。

「父母が行方不明となり、家屋は流され、

 絶望のどん底にいた私でしたが、

 純粋無垢な子供の笑顔をみて

 心に明かりがともったのです。」


しかし、自分が苦しい時、辛い時に笑顔をするのは大変なことです

こんなとき、かの喜劇王チャップリンの言葉を思い出します。


「人は楽しいから笑うんじゃない、泣かないために笑うんだ」


両親は1歳のときに離婚しました。

その後、父親はアルコール依存症によって死去、

歌手だった母親は、声が出なくなり仕事ができなくなりました。

彼は新聞やマーケットの売り子を経験し、

パントマイム劇で、一家の家計を支えたのです。

やがて母親は極貧のあまり、精神に異常をきたし施設に収容されます。

4歳違いの異父兄と 孤児院や貧民院を転々とすることになりました。

こんな少年時代を送ったチャップリンの映画は、

悲しい人間の姿を、笑いで包む、そんなシーンが多いのです。


とても笑顔になれる状況ではないと言う方もあるでしょう。

しかし、笑顔になれば不思議と自分も相手も心が軽くなります

苦しいときこそ、和顔悦色施を実践していきたいものです。

飯田隆