飯田隆史のブログ No.916 カッとなったときの処方箋

こんばんは

飯田隆史です。

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No.916 カッとなったときの処方箋
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最近、色々な方から

「自分は、些細なことでもイライラしてしまう。

イライラをおさえるにはどうすればいいですか」

と相談をされることがあります。

職場でも家庭でも、

気にくわないことがあると

カッとなって相手をなじったり

攻撃的なメールを送ってしまう。

しかし、一時的に憂さ晴らしが

出来たように思っても

次には更なる苦しみが

待っています。

「謗るまじ 

 たとえ咎ある人なりと

 我が過ちは

 それに勝れり」

たとえ問題ある人でも、

相手を謗る前に、

自分はどうかと振り返ってみてはどうでしょう。

本当は、わが身の問題がより大きいのに、

気がつかないだけである

ともいわれます。

カッとなったり、

イライラしたときは

主人をなじるのではなく、

奥さんを罵倒するのでもなく

子供を頭ごなしに叱るのではなく

上司批判をはじめるのでもなく、

一呼吸おいて、

我が身を振り返りたいものですね。

お互いに。


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飯田隆史のブログ 狂人の主催したオリンピック

こんばんは

飯田隆史です

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No.915 狂人の主催したオリンピック
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大学生の頃、芥川龍之介の「侏儒の言葉」を読んで

深く考えさせられた一節があります。


「もし、遊泳を学ばない者に”泳げ”と命じる者があれば、

何人も無理だと思うであろう。

もし、またランニングを学ばない者に”駆けろ”と命じる者があれば、

やはり理不尽だと思わざるを得まい。

しかし、我々は母の胎内にいたとき、

人生に処する術を学んだであろうか?

しかも、胎内を離れるが早いか、

とにかく大きい競技場に似た人生の中に踏み入るのである。

人生は狂人の主催になったオリンピックに似たものである。

我々は人生と闘いながら、

人生と闘うことを学ばねばならぬ。」


どう泳いだらよいかも分からぬまま、

いきなり、人生という大海に放り出され

「泳げ」と命じられる。

泳がなければ死んでしまいますから、

とりあえず、手足を動かし、他の人の泳ぎ方を真似し

あるいはコーチについて、泳ぎ方を習得します。

30年、40年と泳いでいると、だんだん上手に

泳げるようになる人もあるでしょう。

何十年たっても相変わらず下手な泳ぎ方をしている人を見て

「なんだ、もっと上手に泳げないのか」と

調子よく泳ぎ続けている最中の人もいるでしょう。


しかし、空と水しか見えない海で、

肝心の「泳ぐ方角」はハッキリしているのでしょうか?


「とりあえず、泳げるだけ泳ぐだけだ

目的なんて考えなくても泳いでいけるよ」


そんな声が聞こえてきますが、

私たちの体力には限りがあります。

そんな人の行く末には、土座衛門(溺死)という破滅が待っています。


人生も同じようなものではないでしょうか。

「どう生きるか」「生き方」ばかりに心を奪われ

肝心の「なぜ生きる」「人生の目的」を

知らないまま過ぎていく人生は、

あまりにも危険と言わざるをえません。


「人生は一箱のマッチに似ている。

重大に扱うのは莫迦莫迦しい。

しかし、重大に扱わなければ危険である。」(芥川)


この最も大事な問題に答えているのが

2600年前に説かれた仏教なのです。




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飯田隆史のブログ どうしたら与えることができるか

【仏教講師・飯田隆史の後悔しない今を生きる】

こんにちは

飯田隆史です。

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No.914 どうしたら与えることができるのか?
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あるアメリカの鉄道会社の社長が、

現場の視察に出かけた時の話です。

線路の修繕の現場で一人の作業員が近づいてきました。

見ると約10年前、鉄道作業員として

いっしょに働いていた友人でした。

その友人は、今も作業員をしているようで

こんな話をしてきました。

「君は随分出世したね。

 君が社長になった時は驚いたよ。
 
 10年前は、おたがい50ドルの日給をもらうために

 働いてたのにね。」

すると社長はこう答えました。

「そうだったのか。君は50ドルをもらうために働いてたのか。

 私は、10年前も今も、この鉄道会社のために、

 そして、世の中の人たちに快適な移動や旅をしてもらうために

 働いてるんだ。」

50ドルをもらおうと思って働いてた友人は、

「もらおう」という意識で働いていたのですね。

そこに与える気持ちはなかったのです。

そして、社長になったこの人は、

同じ作業員の仕事をしていた時も、鉄道会社のために、

世の中のために「与えよう」と思って働いていたのです。

この思いの差が大きな結果を生み出すのですね

同じ仕事をするときも、その仕事を通じて、

自分は 「誰に何を与えたいのか?」

「誰に、どのように喜んでもらいたいのか?」

に意識を向けてみましょう。

その仕事の楽しさが増すだけでなく、結果が違ってきます。

以前、私がいた営業の会社でトップセールスだった方に

こんな話を聞いたことがあります。

その方は、今でこそトップセールスマンとして活躍していますが

かつては新規のお客さんにアポを取って会いに行くのも苦手で

行動量も少なかったそうです。

その当時は

お客さんに信頼してもらえるだろうか?

話を聞いてもらえるだろうか?

商品に興味を持ってもらえるだろうか?

と『もらうこと』ばかり考えていたそうです。

それが先輩のアドバイスから

「自分はお客さんに何を与えることができるんだろう?」

と考えを変えてみたそうです。


「お客さんに信頼してもらえなかったとしても、

 お役に立つ情報を提供できないだろうか?」

「話を聞いてもらえなかったら、

 せめて、お役に立つ資料を渡したいな。」

「商品に興味を持ってもらえない時は、
 
 どんな形でお客さんを喜ばせることができるだろうか?」

これらを考えているうちに、アポ取りを躊躇する気持ちがなくなり、

楽しく営業できるようになったそうです。

やがて、営業成績も右肩上がりで上がっていきました。

「やってもらう」ことばかり求めている人には

幸せはこないのですね。

まず相手に与える。

「利他(りた)の心」で生活することで

周囲も自分もしあわせになれるのですね



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飯田隆史のブログ No.913 どうして、うちの家庭は上手くいかないのか

こんばんは

飯田隆史です。

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No.913 どうして、うちの家庭は上手くいかないのか
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私はこれだけ夫(妻)のために尽くしている

という心が夫婦喧嘩の原因であることを

前回書きました。

ですから、自分がしてあげたことと同等か、

それ以上の気遣い、配慮が無いと

腹が立つということですね。

なかなか家事育児など数値化はできませんが、

奥さんが10のことをして、

ご主人は1しかしてないとしましょう。

これでは、奥さんの不満が爆発するのもわかります。

ご主人には反省してもらわねばなりませんね。

しかし、

なんであなたはいっつもそうなのよ

もうちょっと家事を手伝って

と言っても。。

男性は余計に意固地になる可能性が高いです。

仏教では、

たとえ相手から何もしてもらわなくても

自分から優しい言葉をかける、

笑顔で接する

朝晩の挨拶を自分からする

いずれも布施(親切)という善であると教えられています。

また、布施をする相手は、田んぼだと思いなさい

ともお釈迦様は仰っています。

なぜなら、田んぼに蒔いた種は、田んぼのものにはならず

やがて実りの秋に、すべて蒔いた人にかえってくるからです。

「情けはひとのためならず」とも言われます。

めぐりめぐってその結果は自分に返ってくるのです。

相手から直接見返りが返ってこないと腹がたちますが

これも布施行と心得て、実践していきたいですね。


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飯田隆史のブログ No.912 なぜ夫婦ゲンカばかりしているのか

こんにちは

飯田隆史です。

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No.912 なぜ夫婦ゲンカばかりしているのか
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どうして、うちの家庭は上手くいかないんでしょう

他の家庭は問題ないとまでは思いませんが、

皆さんそれなりにうまくいっているように見えるのに

うちは朝からケンカが絶えないのです・・

そんな悩みをもっている方は少なくありません。

せっかく縁あって結婚したのに、毎日ケンカばかり。

なんでこんな人と一緒になったんだろう。

夫婦喧嘩は犬も食わないといわれますが

ささいなことがきっかけで大喧嘩に発展し

離婚寸前まで何度もいきました、

と言われるご夫婦は少なくありません。

それほど、ひどく喧嘩をするのは

それだけやはりお互いに尽くしているからでしょう。


赤の他人が失礼なことを言ったり

思いやりのない行動をしても

さほど腹は立ちませんが、

夫(妻)がひとたび配慮のない言動をとると、

もう指摘せずにおれない、腹が立つのは

やはりそれだけ、日頃お互いに相手のことを思って

色々と尽くしているからなのです。

だから、これだけあなたのためにしてやっているのに

こんなこともしてくれないの?

ねぎらいの言葉一つもないのか!

と腹が立つのです。


「オレがオレがの(が)を捨てて

 おかげおかげの(げ)で暮らせ」


と昔から言われます。

自分がしてあげたことばかり思いがちな私ですが、

自分がしてもらっていることに目をむけて

おかげさまで、いまの生活をさせてもらっていると

心を反転させることが大事ですね。


ただ。。それでも私の家庭は、私が100やってあげて

主人からかえってくるのは1なんです。

どう思っても感謝できません!

と言われる方もあるでしょう。

そんな場合はどうすればいいか?

次回に続けます。


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飯田隆史のブログ No.910 寄生獣と人間の生きる意味

おはようございます。

飯田隆史です。

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No.910 寄生獣と人間の生きる意味
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地球上の誰かがふと思った

「人間の数が半分になったら
いくつの森が焼かれずにすむだろうか・・」

「人間の数が100分の1になったら
たれ流される毒も100分の1になるだろうか・・」

誰かが ふと思った
「生物(みんな)の未来を守らねば・・・」

こんな衝撃的な書き出しではじまる漫画「寄生獣」が
映画化されました。
当時は実写化は不可能と言われていましたが
映像技術の進歩によって可能になったそうです。

人間は地球上では食物連鎖の頂点にいますが、
その人間に寄生して人間を捕食する獣が「寄生獣」です。

次々と人々を容赦なく切り刻んで殺して食べる姿に、
人間は恐れおののき「化け物」と呼び駆除しようとします。

しかし、寄生獣
「我々は人間しか食べないが、お前たちはあらゆる生物を食べているではないか。
 
 お前たち人間に比べれば我々の食事はつつましいものだ。
 人間の方がよほど化け物だ」
と言います。

仏教では生き物を殺す罪を「殺生罪」と教えられています。
日々、おびただしい数の殺生をせずしては生きられない
私たち人間のどうにもならない恐ろしい業(ごう)ですが、
多くの生き物の命を奪ってまで、私たちが生きる意味はなんでしょうか?
ただ、いたずらに毎日を過ごすだけならば
罪を重ねるだけの一生になります。

私たちには、生きて果たさねばならぬ
大事な目的があることを、お釈迦様は生涯教えていかれたのです。
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飯田隆史のブログ No.909 ビジョン&ハードワーク

【仏教講師・飯田隆史の後悔しない今を生きる】

こんばんは

飯田隆史です。

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No.909 ビジョン&ハードワーク
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数年前、私が神戸に住んでいた頃

iPS細胞で有名な山中伸弥教授の講演を

聞いたことがあります。

以下のように仰っていたのが印象的でした。

「私が研究をやっていく上でモットーにしている

言葉があります。

それが『V・W』の2文字の言葉です。

V・W はビジョン& ハードワーク。

すなわちビジョンの V とハードワークの W。

目的をはっきり持って、それに向かって

一生懸命ハードワークする、ということです。

非常に当たり前のことかもしれませんが、

非常に難しいことです。

日本人は勤勉な国民ですから、

ハードワークは得意です。
 
今、私の研究室に学生がたくさんおり、

夜遅くまで一生懸命実験しています。

しかし、ふと冷静に考えると、

ビジョンを失っている学生がすごく多いです。

目的がはっきりしないまま、

何か知らないけど実験をしている、

それで満足している、

という学生が非常に多いです。

私自身も気を付けないと、

何か仕事をして実験をして論文を書いて忙しいと、

ついつい自分は頑張っている

という風に勘違いしてしまうのですが、

ビジョンがなければ、見失っていたら、

それは無駄な努力になってしまいます。

ですから皆さん、研究だけではなく、

これからいろいろなことをしていく上で、

VW という言葉を思い出していただき、

本当に自分がはっきりしたビジョンを持っているかどうかを、

常に確認していただきたいと思います。」


目的を正しく把握することが、

いかに大切か、知らされますね・・

仕事や研究でさえ、そうなのですから、

ましてや自分の人生に目的がなかったら、

一生が徒労に終わってしまうことにもなりかねません。

皆さんは、人生の目的はハッキリされているでしょうか?

生きる目的に向かって

日々、悔いのない時間を過ごしたいものです。

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